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・2013年10月15日(火) 19:00
   
ミシェル・ルグラン・シンフォニック・スペシャル・ナイト
チラシPDFダウンロード(2.4MB)

生誕80年記念 ジャパンツアー2012
ミシェル・ルグラン・シンフォニック・スペシャル・ナイト

『シェルブールの雨傘』『栄光のル・マン』『ルグラン・ジャズ』
フランスが世界に誇る音楽界の巨星が生誕80周年を記念して来日

日 付
2012年10月2日(火)
時 間
19:00開演(18:30開場)
出 演

ミシェル・ルグラン[ピアノ・作編曲]
ピエール・バウサエ[ベース]
フランソワ・レゾー[ドラムス]
竹本泰蔵[指揮]
新日本フィルハーモニー交響楽団[管弦楽]

曲 目
第1部: ミシェル・ルグラン・トリオ
  • 映画「シェルブールの雨傘」〜ウォッチ・ホワット・ハプンズ
  • 映画「ハッピー・エンド/幸せの彼方に」〜ホワット・アー・ユー・ドゥーイング・ザ・レスト・オブ・ユア・ライフ
  • レイ・ブルース
  • 映画「ロシュフォールの恋人たち」〜ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング
  • ファミリー・フーガ
  • 映画「ディンゴ」〜ディンゴ・ラメント
  • 映画「ディンゴ」〜ディンゴ・ロック

第2部: ミシェル・ルグラン with 新日本フィル
  • 映画「シェルブールの雨傘」組曲
  • リラのワルツ
  • ブライアンズ・ソング
  • 「おもいでの夏」
  • 「愛のイエントル」
  • 映画「華麗なる賭け」〜風のささやき
更新情報:動画 2012.09.11

チケット情報

料 金
●S¥8,000 A¥7,000
●「トリフォニーホールS席+ブルーノート東京自由」セット券:S¥14,760
割 引

トリフォニークラブ会員、ブルーノート東京JAM SESSION会員は、
各1回券は各10%引き、
セット券はS¥13,120、
同時入会申込可

発売日
トリフォニークラブ会員、ブルーノート東京JAM SESSION会員先行発売:5/27(日)
一般発売:6/2(土)
お問合せ
トリフォニーホールチケットセンター
03-5608-1212

オンラインチケットのお申込

ご利用には、一般オンライン会員あるいはトリフォニークラブ会員への登録が必要となります。
※一部公演・券種のみの取扱いとなります。
※一般オンライン会員では、トリフォニークラブ会員特典は受けられません。
■ ブルーノート東京公演
10/6(土)、10/7(日)
[1st] 17:00開演(15:45開場) [2nd] 20:00開演(19:00開場)
ミュージック・チャージ¥8,400[自由席、税込]
※別途飲食料がかかります
ブルーノート東京公式サイト

http://www.bluenote.co.jp/jp/artist/michel-legrand/

託児サービス

◆お預かり時間:開場時間から終演10分後まで
◆お預かり場所:すみだトリフォニーホール内 託児室(大ホール 2階ロビー)
◆利用料金(1名につき):生後満6ヶ月から1歳児¥3,000、2歳児以上¥2,000
◆予約方法:公演日の1週間前までに、下記番号あてに電話予約

●申し込み・お問い合わせ:

株式会社小学館集英社プロダクション 総合保育サービスのHAS(ハズ)

0120-500-315 [平日10:00-17:00]

『シェルブールの雨傘』『栄光のル・マン』『ルグラン・ジャズ』
フランスが世界に誇る音楽界の巨星が生誕80周年を記念して来日

 作編曲家、ピアニスト、指揮者、映画監督として幅広く活躍。3度のアカデミー賞と5度のグラミー賞に輝く音楽界のマエストロ、ミシェル・ルグランが生誕80周年を記念して奇跡の再来日を果たす。しかも今回は自身のピアノ・トリオによるパフォーマンスと、新日本フィルハーモニーとの共演という2部構成だ。音楽一家に生まれ育ち、少年時代からフランスの音楽シーンで活動。「シェルブールの雨傘」、「ロシュフォールの恋人たち」、「おもいでの夏」等のサウンドトラックで脚光を浴び、「華麗なる賭け」の主題歌「風のささやき」ではアカデミー歌曲賞を獲得した。また、ジャズに造詣が深いことでも知られ、マイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンスらを起用した『ルグラン・ジャズ』は歴史的名盤として知られている。珠玉のメロディ、黄金のピアノ・タッチ・・・音楽を知り尽くした男、ルグランのエスプリに心から酔いしれたい。

ミシェル・ルグラン 生誕80年記念日本ツアー トレーラー

“音楽の重力”に逆らい続けるミシェル・ルグラン――楽曲解説に代えて

前島秀国

「ミシェル・ルグランは、いわばワンマンのシルク・ドゥ・ソレイユである。トンボ返りをし、ジャグリングをして、音楽の重力に逆らうのだ。しかも彼はシルクと同じく、安全ネットに頼らない」。
 ルグランと長年コンビを組み続けてきた作詞家アラン&マリリン・バーグマン夫妻の言葉である。夫妻がルグランに歌詞を提供した名曲の数々――その中から今回は《ホワット・アー・ユー・ドゥーイング・ザ・レスト・オブ・ユア・ライフ》《ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング》《ブライアンズ・ソング(ザ・ハンズ・オブ・タイム)》《おもいでの夏》《愛のイエントル》《風のささやき》が演奏される――を聴けば、作曲家・編曲家・指揮者・ピアニスト・歌手と文字通りアクロバティックな活躍を続けるルグランが“音楽の重力”に逆らいながら、クラシックやジャズや映画音楽といったジャンルの壁をやすやすと飛び越えてきた事実に、改めて驚くはずだ。
 《風のささやき》が流れる『華麗なる賭け』のグライダーのように、優雅に旋回しながら飛翔を続けていくルグラン・メロディの比類なき魅力については、改めて指摘するまでもない。だが、彼が“安全ネット”という紋切型の音楽表現に頼らないため、和声、楽曲構成、オーケストレーションといった要素にどれほど創意工夫を凝らし、また地道な努力を積み重ねてきたか、我々はもっと注意を向ける必要があるだろう。昨年、有名なサックス奏者ジョン・ハールが筆者にこんなことを教えてくれた。「『シェルブールの雨傘』には、実はラフマニノフの交響曲第2番〜第3楽章のコード進行と全く同じ手法が用いられている。人間の感情に最大限に訴えかける語法なんだよ」。  1932年2月24日パリに生まれたルグランは、フォーレに師事した作曲家レイモン・ルグランを父に、ビッグバンドの指揮者ジャック・エリアンを母方の叔父に、スウィングル・シンガーズの初代リードソプラノとして知られるクリスチャン・ルグランを姉に持つ恵まれた音楽環境の中で育った。2歳の時にバッハの無伴奏ヴァイオリンを聴いて作曲家を志し、11歳で早くもパリ国立高等音楽院に入学。最終的に同音楽院の和声科、フーガ科、対位法科、ピアノ科を首席で卒業することになる彼が、いかにクラシックを徹底的に学び、吸収していったか、その証左としてふたつの具体例を挙げておこう。
 ひとつは、彼が師事した対位法の大家ノエル・ギャロンの執筆した教科書に、ルグランの解答が模範譜例として掲載されていること(この教科書は、日本の音楽大学の教育現場でも広く用いられた)。そしてもうひとつは、20世紀最大の音楽教師ナディア・ブーランジェの作曲クラスの受講が、数年間に渡ってルグランに許可されたことである。父レイモン・ルグランと同じくフォーレに師事したブーランジェは、コープランド、ピアソラ、クインシー・ジョーンズ、フィリップ・グラス、ジスモンチら多くの門下生を育てたが、あのガーシュウィンさえも弟子入りを認めなかったほど、時には厳格な教授方針を貫いた。その彼女のレッスン中、ルグランは当時まだ未出版だったストラヴィンスキーの手稿譜を教材として見せてもらうこともあったという。つまりルグランは、バッハからフォーレ、近現代へと至るクラシック300年の作曲技法の奥義を、ブーランジェによって叩き込まれたのだった(彼がフォーレの《レクイエム》を指揮・録音しているのは、一種の“信仰告白”だ)。現在もルグランは、ことあるごとにこう力説する。「ラヴェル、ドビュッシー、ストラヴィンスキー……みんな自分でオーケストレーションをやった。だから私もオーケストレーターを使わない。たとえ、それがハリウッドの映画音楽でも」。偉大なるクラシックの伝統の系譜に連なる作曲家としての彼の矜持は、例えばバッハ風のテーマを厳格かつ軽妙洒脱に扱っていく《ファミリー・フーガ》に垣間見ることができる。  だが、彼はブーランジェが望んでいたようなクラシック作曲家とはならず、ポップスや映画音楽の分野で優れたアーティストとコラボレーションを積み重ねていく道を選んだ。1954年、ルグランは《リラのワルツ(ワンス・アポン・ア・サマータイム)》で歌手として最初のヒットを飛ばし、同年の『過去を持つ愛情』で単独名義の映画音楽作曲家デビューを果たす。レイ・チャールズのために書いた《レイ・ブルース》、名盤『ルグラン・ジャズ』に始まるマイルス・デイヴィスとの共演歴の掉尾を飾ることになった映画『ディンゴ』は、ジャズにおけるルグランの偉大な足跡と功績を端的に示したものだ。
 そして、彼の名声を不動のものとした映画音楽では、『ローラ』――《ウォッチ・ホワット・ハプンズ》は当初この作品のテーマとして作曲された――で初めてコンビを組んだジャック・ドゥミ監督との代表作『シェルブールの雨傘』、それからバーグマン夫妻&バーブラ・ストライサンドとの緊密な協力関係から生まれた『愛のイエントル』が、彼の創作活動の頂点に君臨する最重要作であろう。非常に興味深いことに、この2本の作品には、ある共通点が存在する。前者について、ドゥミは初公開時のインタビューで次のように述べた。「ルグランの音楽と私の台本により、最初に我々は映画のための1本のオペラを直接書き下ろした」。後者については、ルグランが最近のインタビューで次のように語っている。「バーブラはたった1曲のナンバーでも1000回歌うんだ。我々は昼夜を問わず、あらゆるキー、あらゆるテンポを試していった。そうしながら、彼女は『この場面では、私の背中越しに星を撮るの』と撮影プランを温めていったんだ」。要するに両作品とも、まずルグランの音楽が存在し、それに導かれるようにして監督が映像を生み出していったのである。もちろん、『華麗なる賭け』や『おもいでの夏』のように、ルグランが撮影後に素晴らしい曲を付けた例も非常に多い。しかしながら、彼の映画音楽が真に偉大なのは、それが単なる“映像の伴奏”にとどまらず、“歌”という最も直接的かつ人間的な表現形態をとることで、音楽としての揺らぎない自立性の獲得に成功しているからだ、ということをここで是非とも強調しておきたい。それこそが“音楽の重力”に逆らい続けるルグランをルグランたらしめている“キモ”なのだ。
 紙数が尽きたため、演奏家としてのルグランに触れる余裕がなくなってしまった。第1部のトリオ演奏で披露されるジャズ・ピアニストとしての卓越した腕前は言うに及ばず、一種のピアノ・コンチェルティーノとして演奏される《風のささやき》では、ラフマニノフばりのアクロバティックな超絶技巧が存分に堪能できるはずである。

(まえじまひでくに/サウンド&ヴィジュアル・ライター)

 
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