すみだトリフォニーホール
  • TOPICS
  • オンラインチケット
  • アクセスMAP
  • ホール友の会「トリフォニークラブ」
  • ジュニア・オーケストラ
  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大
コンサートを観たい
ホール・練習室を借りたい
Concert. ホールを知りたい
 
おすすめ公演
公演カレンダー公演一覧座席表チケット購入方法

おすすめ公演

第1回:2010年12月26日(日)
第2回:2011年4月23日(土)→[公演延期]12月8日(木)19:00
第3回:2011年6月4日(土)/6月5日(日)
第4回:2012年2月11日(土・祝)
第5回:2012年3月29日(木)、4月3日 (火)
第6回:2012年4月30日(月・祝)
2012年2月18日(土)
・コンサートI:ソロ
・コンサートII:ソロ
・コンサートIII:ソロ
・コンサートIV:コンチェルト
2012年2月19日(日)
・コンサートV:ソロ
・コンサートVI:ソロ
・コンサートVII:コンチェルト
・大阪交響楽団 ★特別参加
 2012.3.18(日)
・群馬交響楽団 ★特別参加
 2012.3.20(火・祝)
・セントラル愛知交響楽団
 2012.3.25(日)
・広島交響楽団
 2012.3.27(火)
Share  
   

チラシPDFダウンロード(1.5MB)

≪ロシア・ピアニズムの継承者たち≫

戻る

現代の継承者たちの新たなる響きに
ロシア・ピアニズムの血脈
その偉大な精神の系譜を聴く

(終了公演)

第2回:アレクセイ・リュビモフ[ピアノ]
Alexei LUBIMOV, piano

すさまじい超絶技巧ときわだった感覚が比類ない美的世界を作り出す。
伝説のピアニスト、ゲンリヒ・ネイガウス最後の弟子であり、 現代のロシア・ピアニズムきっての鬼才

日 付
2011年4月23日(土)→ 
[公演延期]2011年12月8日(木)
時 間
19:00開演(18:30開場)
出 演
アレクセイ・リュビモフ[ピアノ]
曲 目
≪オール・シューベルト・プログラム≫
即興曲集 D899(第1曲 ハ短調、第2曲 変ホ長調、第3曲 変ト長調、第4曲 変イ長調)
さすらい人幻想曲 ハ長調 D760
即興曲集 D935(第1曲 へ短調、第2曲 変イ長調、第3曲 変ロ長調、第4曲 へ短調)
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 特別招待:12/6 2012/2/7
更新情報:解説、CD情報 2011.12.02/動画 2011.12.06

本当の音楽の深さに触れさせる稀有なピアニスト、リュビモフを体験する。

林田直樹

アレクセイ・リュビモフの音楽活動は、旧ソ連時代からずっと、極めて先進的かつラディカルなものであった。

まだ東西が鉄のカーテンで厚く仕切られていた1968年、24歳のリュビモフは、西側でも最先端の実験音楽だったジョン・ケージやテリー・ライリーの作品をいち早く演奏していたという。70年代にはモスクワ・バロック・カルテットで活躍、古楽器への関心を深めていた(その頃のソ連にはまだフォルテピアノの現存例はなかったという)。

90年代に入り、リュビモフはエラート・レーベルの招きでフランスに滞在し、フォルテピアノによるモーツァルトのピアノ・ソナタの録音を開始する一方、モスクワでアルテナチーヴァという現代音楽祭のプロデュースを行う。また、ペルトやウストヴォルスカヤ、シルヴェストロフといったロシア系現代作曲家の演奏や録音においても先覚者であった。

要するに、現代音楽も古楽も含む広大な視野を早くから持ち、時代の先を歩んできた存在なのである。

そんなリュビモフのピアニストとしてのルーツは、リヒテルやギレリスを育てたかの伝説的名教師ゲンリヒ・ネイガウスである。リュビモフがネイガウスから受けた感化には、ロシア的なヴィルトゥオーゾの技巧のみならず、そのピアニズムの魂、すなわち――「時として聴き手の耳には必ずしも心地よく響かないかもしれない精髄」――をも受け継いでいるという。

私たちは音楽に常に「耳に心地よい響き」をついつい求めてしまうが、本当の音楽の深さに触れるためには、「心地よい」だけではなく、ときには既存の美とは隔たった、ある種の「違和感」という体験が不可欠である。

リュビモフのピアノは、その領域に達している稀有のピアニストである。

最近発売されたシューベルトの即興曲集のCDは、それを端的に示している。そこにあるのは、私たちにとって旧知の、魅惑の花園のようなシューベルトではない。もっと危険な、冥界の向こうから響いてくるような、別の音楽である。

こんな響きはシューベルトではない、という人も多かろうと思う。だが、これこそ本当のシューベルトだ、という人もきっといるはずだ。すべてはライヴで体験していただきたい。

なお、チケット購入者に抽選で限定200名が無料招待される「プレミアム・ライヴ」では、スクリャービンの「黒ミサ」やシルヴェストロフやペルトやマンスリアンなど、通常のコンサートでは決して成立しえない、挑戦的プログラムが組まれている。

そこでは、ホールの舞台上でピアノを取り囲むよう椅子席が特別にセッティングされる。超一流のピアノの響きを、間近に肌で感じられるこうしたチャンスは滅多にあるものではない。ぜひとも、ふるってご応募いただきたいと思う。

(はやしだなおき/音楽ジャーナリスト)

解説

林田直樹

 アレクセイ・リュビモフは、ロシア・ピアニズムの系譜の中でも、現役で活躍するピアニスト中、もっとも重要な人物の一人である。かつてリヒテルやギレリスを輩出した伝説の名教師ゲンリヒ・ネイガウス(1888‐1964)の最後の弟子たちの一人であるのみならず、その先覚者というべき活動ぶりは、ロシア音楽史の見落としてはならない1ページを担ってきたからである。
 かつてソ連時代、鉄のカーテンの向こう側にあって、リュビモフは1960年代から西側の新しい音楽に関心を持ち、ジョン・ケージやテリー・ライリーを演奏し、マショーやオケゲムらルネサンス以前の作曲家に注目し、シュニトケやヴォルコンスキーなどのソ連の現代作曲家と交流し、自ら現代音楽祭アルテルナティーヴァの主宰者として辣腕をふるっていた。そればかりではない。1980年代より古楽器の可能性にもいち早く注目、フォルテピアノによるモーツァルトのピアノ・ソナタをエラートに録音するといったことも行っていた。
 その視野は、私たちの時代に生きるどのピアニストにもまして、広大である。
 
 そのリュビモフが日本公演にあたって、膨大なレパートリーの中からあえてシューベルト・プログラムを選んだということは、何を意味するのだろう。2009年にジグ・ザグ・テリトワール・レーベルに即興曲集をフォルテピアノを用いて録音していたことからも、最近のリュビモフにとってシューベルトが新たな主要関心事であるのは確かだ。そこにはおそらくリュビモフならではの現代的な視点があるに違いない。どんなレパートリーを選ぶにあたっても、リュビモフは必ず「いま、この曲を改めて演奏する意味とは何か」を厳しく自問するタイプの音楽家だからである。
 
 ではシューベルトの現代的意味とは何だろう?
 それを考える上で、ぜひご紹介したいのが、シューベルト自身による詩である。
 以下、作曲家による詩「民衆に訴える」を引用させていただく(訳は高橋悠治)。
 
 時代の青春は終わった/民衆の力も/流れ行く群衆のなかに埋もれて/使い果たされた
 苦しみにさいなまれ/あの力の名残りさえ/時代にさまたげられて/実りなく消える
 民衆は歌を忘れて/病んだ時代をさまよう/あの日の夢を捨てて/顧みることもなく
 ただ歌だけが運命に/立ち向かう力をくれる/かがやく思い出を描き/苦しみを和らげて
 
 (エイベックスのCD「猫の歌」より転載)
 
 このシューベルトの詩には、翻訳した高橋悠治自身、作曲もつけているが、シューベルトの生きた時代は私たちの時代と何ら変わらないのではないかと思わせるほどの、現代的な詩といえる。と同時に、本日演奏されるシューベルトのピアノ曲の時代背景としても、十分考慮すべき内実をもっている。
 
 シューベルトは生涯ほとんどウィーンを離れなかった、生粋のウィーン人である。その時代はビーダーマイヤー文化、すなわち事なかれ主義のうちにぬくぬくと引きこもり、家族や仲間うちで小市民的な逸楽を求める暮らしのあり方が、支配的だった。それはおそらく、革命フランスとナポレオンがヨーロッパにもたらした自由・平等・友愛、共和主義といった理想主義へのみずみずしい感激と熱狂、そしてその反動としてのメッテルニヒ体制によるオーストリアにおける言論弾圧が市民にもたらした「委縮」「沈滞」「逃避」とも、無縁ではあるまい。
 シューベルトの詩は、そんな時代の気分をよく表している。それは私たちの時代の気分にもどこかで通じるものではないだろうか。と同時にシューベルトの言葉は、いま私たちの時代に音楽がなしうることについての、明確な答えともなっている。
 
 本日リュビモフが演奏する2つの「即興曲集」と「さすらい人幻想曲」は、どちらもこのビーダーマイヤー時代のピアノ曲である。出版されずに遺された多くのピアノ曲とは違い、数少ない「出版された」作品であることにも注目したい。当時のウィーンでは、まだピアノ曲や室内楽は、公開演奏会で発表されることは滅多になく、家庭やサロンで演奏されるものであった。つまり、内にこもった空間、親しい人々の集まりのための音楽として、実際に人々の間で演奏されたわけである。
 当時のウィーンの人々の生活と、現代の私たちの生活を結びつける、これ以上の選曲はないかもしれない。
 
 最後に、演奏への集中の目安として、各楽曲のだいたいの演奏時間を記しておく。
 
 即興曲集 D899
  第1曲:約9分/第2曲:約5分/第3曲:約7分/第4曲:約8分
 
 さすらい人幻想曲 D760
  第1楽章:約7分/第2楽章:約7分/第3楽章:約5分/第4楽章:約4分
 
 即興曲集 D935
  第1曲:約12分/第2曲:約7分/第3曲:約12分/第4曲:約7分

 

(はやしだなおき/音楽ジャーナリスト)

アレクセイ・リュビモフからのメッセージと演奏


「親愛なる日本の皆様へ、こうして日本に来ることができ、嬉しく感謝しています。
このホールでの公演は2度目になりますが、今回はシューベルトをお贈りできるのが大きな喜びです。
シューベルトはとても叙情的な作曲家です。彼の深い音楽をどうぞ味わってください。」
(2011.12.5(月) すみだトリフォニーホールにて)

「シューベルト即興曲全集」
(1810年製マティアス・ミューラー、1830年製ヨーゼフ・シャンツを使用)

マーキュリー/Zig-Zag Territoires(国内版、日本語解説付)
ZZT100102
2940円(税込)
(2009年7月録音)
●月刊「レコード芸術」2011年4月号特選盤

マーキュリー公式サイトで試聴できます!

HMV  TOWER RECORDS

「ベートーヴェン 最後の三つのソナタ」
(1828年製アロイス・グラーフを使用)

マーキュリー/Zig-Zag Territoires(国内版、日本語解説付)
ZZT110103
2940円(税込)
(2009年7月録音)
●月刊「レコード芸術」2011年6月号特選盤

マーキュリー公式サイトで試聴できます!

HMV  TOWER RECORDS

「サティ:星たちの息子」
(1899年製ベヒシュタインを使用)

東京エムプラス/Passacaille(輸入版)
Passacaille 965
オープン価格
(2009年9月録音)

HMV  TOWER RECORDS
 
PAGE TOP
+ 企画・公演に関する事 03-5608-5404 + チケットのご予約に関する事 03-5608-1212
+ ホール・練習室のご利用に関する事 03-5608-5400